入居者の在宅復帰を目指す介護老人保健施設

介護老人保健施設とは、急性期の状態を脱した方がリハビリをして在宅復帰することを目的とした施設である。基本的に3か月から10か月などの短期間で退去できることを目標に、さまざまな職種がチームケアを行っている。要介護1以上で利用でき、リハビリや医療ケアを中心に行う。そんな介護老人保健施設で働く介護職の仕事は、入居者の生活支援が主な仕事となる。

食事や入浴に排せつ介助、服薬介助や口腔ケアの身体介助に加え、掃除洗濯などの生活援助も担う。生活リハビリのように、日常生活をしながらの生活リハビリは介護職がカバーできる業務の一つである。生活介助をしながら自立した在宅復帰後の生活に向けての支援をする介護職の役割は、とても重要なものになる。

たとえば洋服の脱ぎ着やトイレでも、自分で出来る所は自分で出来る様にする手助けを行う。車椅子やベットへの異動も、入居者が転倒しないように見守るなど、安全を確保しつつ介助をする必要がある。症状が重い利用者がいないので、身体的負担は抑えられるが、リハビリの際の安全確保や見守りには気を使うことが大切だ。

このように、介護老人保健施で働く介護職の仕事は、医療ケアが中心となる。そのため介護業務だけではなく、他職種との連携が必要になるので、医療ケアやリハビリなどの広い範囲の知識や経験も積むことができる。この知識や経験は、他の施設で働く場合でもとても役に立つ。在宅復帰に向けた介護業務に集中して取り組めるのも、介護老人保健施設で働くメリットである。目標が復帰を目指すものなので、仕事のやりがいにもつながるだろう。